AGA治療薬・薄毛治療薬であるフィンペシア(フィナステリド、プロペシアジェネリック)の特許についてお話いたします。ユナイトクリニックでは「プロペシア」、「フィナステリド ファイザー」等のフィナステリド製剤を処方致しております。
- 商品名 フィンペシア(Finpecia)1mg
- 販売会社 Cipla社
- 5α-還元酵素阻害薬 男性型脱毛症薬
- 効果・効能 プロペシアと同じ
- 飲み方、服用方法 プロペシアと同じ
- 副作用 プロペシアと同じ
- 禁忌、併用禁忌 プロペシアと同じ
フィンペシアはインドのムンバイに本拠をおくCipla社のプロペシアジェネリックです。インド製薬会社第2位で従業員は16000人以上で取り扱い薬品は処方薬、一般医薬品、動物用のヘルスケア用品など多岐に及び北米、南米、アジア、ヨーロッパ、中東。アフリカなど世界170カ国に輸出しています。また製薬施設は世界10カ国に存在し各国に許認可機関に承認されています。
諸国の特許権事情
2015年4月より日本でもファイザー社からフィナステリド錠1㎎「ファイザー」等が発売されました。インターネットで検索すると個人輸入業者からたくさんのAGA治療薬(薄毛・育毛薬)がたくさん見受けられます。ファイザー社製の発売前から「フィンペシア」や「フィナロ」などのプロペシアジェネリックがありました。これはどうしてでしょう?
これは特許権の問題があるのです。本来は、医薬品を最初に開発した製薬会社が特許権を得て、特許権がきれるまでの他社が製造できない間、特許権を持つ製薬会社の薬剤のみが独占的に市場に流通します。ところがインドは薬剤の特許に関する法律が他国と比べ特殊で、製法が違えば成分が同じでも特許(物質特許)が認められていませんでした。つまり作り方が違えば他社が同じ成分のものを製造・販売することができたのです。そのためすぐにジェネリックを作ることができ、皆さんは個人輸入でこれらを手に入れることができました。
2005年にこの物質特許が定められましたが現在、国際特許が残っている医薬品でも2005年以前から製造販売されていた薬に関しては特許保有メーカーに少しお金を払えば合法的に発売することが可能です。インド政府は2005年度よりも前の時点の後発品製造者が引き続きジェネリック医薬品を作ることを認めております。
また製薬会社にとってインドで特許を取ることは2005年以降もかなり高いハードルがあり簡単に特許を認めてくれる状況ではないのが現状です。ということでインドは以前からジェネリックの製造・販売をしている「ジェネリック先進国」なのです。
インドは人口の多い、あまり豊かではない国であるため安価な薬剤をインド国内・国外に流通させたいため国策として行っていたようです。同成分の薬が製法を変えることで別の薬品として販売することができます。インド製のジェネリックはインド国内ではすべて正規品ですので本来はジェネリック医薬品ではありません。また「製法が違うと先発品と違うもの」と思っている方がいらっしゃるようですが成分が同じであれば製法が違っても効果は同じです。またインドの製薬会社はかなり大きな企業で世界中に支店を持っている会社が多くあり正規の製品は高品質で安全性が高いことが知られています。
フィンペシア(フィナステリド プロペシアジェネリック)は日本皮膚科学会推奨度Aランクの薬剤で効果は同じです。
フィンペシアとプロペシアは同じフィナステリド成分としていますので効能・効果はかわりませんのでご安心ください。プロペシアと同じ成分のフィナステリド製剤で、適応、効果・効能、注意事項、副作用すべて同じです。日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)では推奨度Aランクの薬剤でAGA・薄毛治療の標準的な薬剤です。